■2008年6月定例議会 まちづくり常任委員会 議案外質問と答弁(6月24日)
質問項目
1.浦和駅・大宮駅・北浦和駅周辺のバリアフリー化推進
質問(そえの)
浦和駅、北浦和駅、大宮駅のバリアフリー化推進についてですが、これらの3駅は、交通バリアフリー基本構想の重点整備地区になっているところで、交通バリアフリー基本構想の進捗状況という点で質問させていただきます。まず第1に、具体的なところですけれども、大宮駅の東口の広場のところの点字誘導ブロックの改善、これは視覚障害者の方たちから改善要望が出されていると思います。この交通バリアフリー基本構想の策定に当たっても、担当のセクションの方たちは今一生懸命なさっている。障害者の方から意見を聞いたり、それの反映に努力されているということはよく承知しているのですけれども、この具体的な点の改善の見通しについて1点お聞かせいただきたいと思います。
答弁(都市計画部長)
はじめに、点字ブロックの改善ということですけれども、この点字ブロックにつきましては、大宮駅東口の商業ビル内の点字ブロックと認識しております。したがいまして、この点字ブロックにつきましては、財産権利、いわゆる管理者といいますか、財産を持っておりますJR東日本へ改善の対応について申し入れを行っているところです。
質問(そえの)
JRにもぜひ強力にさいたま市としてお願いというか、要望、要求をしていただきたいと思います。次に、交通バリアフリー基本構想に対してお聞きします。平成17年3月にパブリック・コメントが実施されて、これがホームページにも載っておりましてそれを見ますと、本当にたくさんの方たちの御意見が出されていて、受付件数105件、意見総数647件。この中を見ますと、どこそこの道路についてこうしてほしいとか、具体的な要望も含まれています。こうした当然具体的なところはパブリック・コメントの趣旨から外れるとは思うのですけれども、ただ市民の方たちがとりわけバリアフリーという観点から日々困難を感じているから、そういったところで意見を出されてくるのだと思うのです。そういったバリアフリーのパブリック・コメントに対して出された意見は、どういう形で解決されているのかお聞かせいただきたいと思います。
答弁(都市計画部長)
基本構想の策定時にパブリック・コメントで多くの意見をお聞きしております。提出された意見の内容は、多くが歩道部の舗装の補修、いわゆる交差点部の段差の改善ということで、これらについては短期事業として位置づけをしまして、改善は順調に進んでいると認識しております。
質問(そえの)
それらが、要するに恒常的な定型的といいましょうか、行政の仕事として道路補修でありますとか、そういったところの改善は行われているということですけれども、実際問題、意見を出された市民の方にとっては、もちろんそこを自分が通るから改善されていればそれはそれでわかるとは思うのですが、パブリック・コメントの扱いについて、ホームページで市民の方たちからの部分に関して、行政側の姿勢としてどういう形でそれが扱われているのか、フィードバックについてもぜひ行っていただきたいと思いますが、いかがですか。
答弁(都市計画部長)
いろいろ多くの意見をいただきまして、それをお借りするという意味のフィードバック、今委員がおっしゃいましたようにホームページの活用ということも大切なことだと考えております。交通バリアフリーの専門部会もございますので、その中で具体的にどういう方法でフィードバックするかということも検討していきたいと考えております。
質問(そえの)
これらは、市民の方たちの具体的な要望ですけれども、基本構想に入っております具体的な重点整備地区、それから推進地区があるのですが、この目途が平成22年度までということですけれども、現時点でどこまで基本構想どおりに進んでいるのか。それで基本構想の中に短期とか中期とか長期という区分けがあるのですが、それらの進捗状況。それからそこの進行管理での課題があればお示しいただければと思います。
答弁(都市計画部長)
先ほど回答いたしました歩道部の舗装とか、段差の解消は比較的順調に進んでいると考えております。ただ改善の中には非常に期間を要するものもあることが事実です。一つ例をあげれば、トイレの改善もございます。いずれにしましても、これらの改善につきましては、一長一短といいますか、市サイドだけではなかなかいかない部分もございますので、特に交通事業者等も含めた中でいろいろ協議をさせていただきまして、順次進めていきたいと考えております。
質問(そえの)
先ほどもJRのお話が出ましたけれども、バス事業者とか、関係事業者との調整を図るといいましょうか、事業者へのお願いといった部分がかなりの比重を占めているのではないかと思うのです。市民側からしますと、そういう行政の努力というのはほとんど見えていない。結果だけが出されるわけです。その中で、バリアフリーと言っているわけですから、すべての人が障害というか、バリアを感じることなく暮らすという意味では、行政側だけがしゃかりきに頑張るのではなくて、事業者の側にも当然それをやっていただかなくてはいけない。これは国のバリアフリー新法のところでもあるのですが、事業者への働きかけといったものがどれだけ強力に行われているのか、お聞かせいただければと思います。
答弁(都市計画部長)
基本構想策定の際、検討委員会の中で、平成18年度に設置いたしました専門部会の中で障害者団体の方とか学識経験者、今お話しに出ました交通事業者、それから道路管理者とこれが行政側ですけれども、これらの多くの関係者の参画をいただきまして、実際にはまち歩きの点検とか、ワークショップ等実施をしていくと。その中で、さまざまな意見交換や協議を行っているところでございます。それから、その事業者につきましては、事業者のほうで組織しております特定事業者連絡会議も一つございます。この特定事業者連絡会議の中でも事業推進に向けて意見交換がなされていると理解しております。
質問(そえの)
今のお話の中で、まち歩き点検とか、あるいはワークショップ等々、障害者の方たちの参加をいただきながら、点検あるいはチェックしながら、そこをよりよい形にしていくというそういう試み自体、非常に私も評価していますし、進めていっていただきたいと思うのですけれども、障害者の方たちから言わせますと、せっかく参加したのに、その後のフォローがなかなか出て来ない。またそれなしで参加をお願いしますというような声も、若干聞こえてきたりもするのです。障害といってもいろいろありまして、車いすの方、あるいは聴覚障害、あるいは視覚障害、こういう知的の方たちとか、内部障害も含めて本当にさまざまな障害の類型というか種類の方たちがいて、そういった方たちすべてが満足できるようなバリアフリーはどんなものかといったところも当然課題としてはあるのでしょうけれども、先ほどのホームページの市民へのフィードバックではないのですが、そういったまち歩きとかワークショップを行ったときに、きちんと成果として結実しているのだという部分を示していただきたいと思うのです。そういった点についてはどうでしょうか。
答弁(都市計画部長)
今お話しの中で、障害者の方々の中でもいろいろな意見があるということは私どもも認識しておりますけれども、例えば段差の解消にいたしましても、車いすを御利用の方からすれば平らなほうがより望ましいと。逆に少し目の不自由な方からすれば若干の段差がほしいと。これはいわゆる足裏の感覚とか、目の悪い方は白杖をお使いになったりして、若干段差がほしい。いろいろ一長一短があり、これがバリアフリーのベストな状態だというのは、なかなか難しいという現状もございます。ただ、そういう多くの意見を先ほどお話しましたまち歩きとか、ワークショップ等を実施する中でさまざまな意見交換、これをやったよと、これを今後も進めていくと今は考えております。それから、市民の意見の反映につきましては、先ほどホームページの利用ということも出ておりますけれども、これについては十分必要性を認識しておりますので、今後いろいろ検討してまいりたいと考えております。
質問(そえの)
期待しております。それから、最後に1点ですが、基本構想が策定されたのが平成16年、岩槻を加えて平成18年という形で、その中でバリアフリー新法が制定されているわけです。そうしますと、それを含めた形、あるいはそれを受けた形でのバリアフリー基本構想というか、さいたま市としてのこれからの方針といったものが当然出てくるとは思うのですが、バリアフリー新法で出ている路外駐車場、あるいは都市公園、福祉タクシー、そういったものが追加されているということですが、そういったところへの取り扱いについては今後どのように進めていかれるのか、この点をお聞きして終わりにしたいと思います。
答弁(都市計画部長)
バリアフリー新法で新たにつけられた路外の駐車場、都市公園、福祉タクシーの導入ということでございますけれども、基本構想での対応につきましては、今後その専門部会におきまして、新法対応の方針について検討していきたいと考えております。